ネットショップ(ECサイト)運営の基礎知識

この記事では、ネットショップの運営に関する基礎的な知識を紹介します。ネットショップの始め方については下記のリンク先の記事で紹介しています。

ECサイト(ネットショップ・通販)の始め方

目次

ECサイトの種類

ECサイトの種類を紹介します。

モール型

Amazonや楽天などのオンラインショップはモール型ECサイトに分類されます。プラットフォームに自社の商品を登録し、商品を出品します。Amazonや楽天のユーザーは自社以外の商品を購入することができます。

Amazon

Amazonは、アメリカ合衆国のオンライン通販サイトです。Amazonで商品を販売する際に発生する手数料以下のリストです。

  • 出品プラン別手数料(必須)
  • 販売手数料(必須)
  • FBA手数料(任意)

出品プラン別手数料

Amazonでは、二つのプランが用意されます。1ヶ月に50商品以上が売れる場合、大口出品者としてアカウントの登録を行います。

大口出品月額4,900円
小口出品1商品につき100円

これらに加えて、Amazonでは販売手数料が発生します。

販売手数料

Amazonの販売手数料は、商品ジャンルごとによって異なります。基本的に商品のパーセンテージ分の販売手数料が発生しますが、商品価格によってはあらかじめ設定されている「最低販売手数料」が適用されます。

販売手数料の詳細はこちら。 amazon seller central

FBA手数料

FBAとは、フルフィルメントby Amazonのことで、商品の在庫をAmazonへ一時的に預け、商品が売れるとAmazonが自動で顧客に商品を発送するサービスです。上述した手数料とは別で手数料が発生しますが、自身もしくは自社で商品の発送を行う場合はこの手数料が発生しません。FBAを利用しない場合、商品ページにプライムマークがつきません。

その他手数料

これらの手数料の他にも、FBAでAmazonに預けた商品が一定期間売れなかった場合などの手数料など、さまざまな手数料が発生する場合があります。詳細はAmazon Seller Centralを確認しましょう。

Amazon出品サービスの手数料 – AmazonSellerCentral

楽天

楽天は日本のオンラインショッピングサービスです。楽天に出品する場合の手数料は次です。

  • 月額出品料
  • システム利用料

月額出品料はプランによって固定ですが、システム利用料は月間売り上げによります。

詳細は楽天の公式サイトをご確認ください。

出店プランと費用|楽天市場

自社ECサイト

自社ECサイトは、自社で開発したECサイトです。自社ECサイトは、WordPressの他に、ShopifyやWixなど様々なツールで開発を行います。買い物かごや、カード払いなどの決済システムの導入などが必要です。

自社ECにかかるコスト

自社ECサイトを作成する場合、サーバーが必要なCMSを使用する場合、レンタルサーバーの代金が年間数千円〜数万円程度発生します。サーバー代金に加えて年間数百円〜数千円のドメイン代金も発生します。

サーバーが不要なCMS(ShopifyやWixなど)を使用する場合、レンタルサーバー代等は発生しませんが、独自ドメインに接続するためにCMSそのものに月額課金が必要です。

次のようなケースであればレンタルサーバーが必要なCMS(WordPressや制作会社の独自開発したCMS)を選択しましょう。

  • 複数のサイトを管理する場合
  • 細かいカスタマイズを必要とする場合

レンタルサーバーが必要なCMSとそうでないCMSについてはこちらでまとめています。

WordPress

世界で最も使われているCMSです。CMSとはコンテンツマネジメントシステムのことでホームページの制作・管理を容易にしたものです。WooCommerceやWelCartなどのプラグインをインストールすることで簡単にECサイトを構築できます。

WordPressでECサイトを構築する方法についてはこちら。

Shopify

ShopifyはWordPressの次に使用者の多いCMSです。WordPress同様、ECサイトを簡単に構築可能です。Shopifyは売上の分析や顧客管理に優れています。

Shopify 公式サイト

ECサイト運営業務

ECサイトを運営する際に行う業務を紹介します。ECサイトの運営は次の業務を行います。

  • 商品企画
  • 商品登録
  • 商品パッケージ、イメージの作成
  • 在庫管理
  • 商品発送
  • 顧客対応
  • サイトの制作・更新
  • コンテンツ企画
  • マーケティング

詳細を説明します。

商品企画

商品の企画・開発です。市場を調査し、売れそうな商品を企画していきます。

商品登録

モール型、自社ECサイト、どちらも販売する商品のデータをサイトに登録する必要があります。Amazonに商品を登録する場合GS1事業者コードが必要な場合があります。

モール型ECサイトによって商品の登録手続きは異なります。

商品パッケージ・イメージの作成

販売する商品のパッケージを作成します。ハイクオリティなイメージを作成するには、IllustratorやPhotoshopなどの知識が必要です。

在庫管理

ECサイトを運営する場合、在庫の管理が必要になります。受注件数に応じて必要な在庫を確保します。

商品発送

在庫が売れた際に、商品を発送します。Amazonで商品を販売している場合、特定の発送業者に依頼して商品を発送する必要があります。

顧客対応

クレームの対応や返金・返品対応などを行います。

サイトの制作・更新

必要に応じて自社ECサイトを構築します。ECサイトを構築して終わりではなく、その後サイトの運営(更新作業)を行います。

マーケティング

SEO対策されている(検索エンジンに最適化されている)ブログ記事を作成し、サイトの訪問者数を増やしたり、広告を使って自社商品を宣伝したりします。メールマガジンなどの送信も行い、売上のアップを目指します。

代表的なWEB広告は次です。

  • Google広告
  • YouTube広告
  • Facebook広告
  • Twitter広告

SEO対策はGoogle検索セントラルを参考にしましょう。

Google検索セントラルのリンクはこちら。

売上の分析

ECサイトの売り上げは、「アクセス数×CVR(成約率)×客単価」です。ECサイトで売り上げをあげるためには、まずサイトのアクセス数、Amazonなどのモール型ECサイトであればページの訪問者の数を増やしましょう。売り上げは、これらの掛け算で決定されるため、成約率を高める施策を考えたり、客単価を上げるようにします。

CVRとは

CVRとは、コンバージョンレート(Conversion Rate)のことです。CVRは次の計算によって求められます。

CVR=CV数(コンバージョン数)÷セッション数(サイト訪問者数)×100

サイト訪問者当たり、どれだけの人が商品を購入したか、というのがコンバージョンレートです。例えば1万人サイト訪問者がいて、そのうち100人が商品を購入した場合のCVRは1%です。

CVRは各業種によって異なります。ECサイトで販売する商品によってCVRの平均が存在し、平均よりCVRの値が高ければマーケティングが優れていると言えます。

ABテスト

ABテストとは、二つのページを用意し、どちらのページの方が商品が売れるかテストすることです。ABテストを行い、適切なページを作成します。

まとめ

ECサイトの分類と、ECサイトの運営について紹介しました。CVRなどに関する知識を身に着け売上アップを目指しましょう。